山 行 報 告 【記 長谷川】
2006・11/18  丹沢 谷太郎川 不動沢 M 臼井、長谷川、彦左衛門







【コースタイム】
煤ケ谷9:55→不動の滝10:25→二俣12:10〜12:30→登山道14:30→煤ケ谷15:30

 「もう40分も待ったゾー」と彦さんが言った。「わりいわりい」ひたすら謝り、予定の水ノ尻沢下降を諦めて登山道をトボトボと煤ケ谷に向かうロートル3人であった。そうなのです。今日はアクシデントの連続だったのです。

 電車の中、小説が佳境に入ったとき、海老名の駅は静かに過ぎていったのです。携帯がなる、車内なので出ようか出まいか一瞬躊躇したが、小声で「海老名過ぎちゃった」と言い分け、不機嫌な声で「わかった」と彦さん。

 きっと怒っているのだろナ。というわけで本厚木からUターン。待ち合わせ場所に行ったが姿が見えない。電話をしてみると「寝坊して遅れているので後10分ぐらいかかる」とのこと。電話が切れる前に言ってやった「バーカ」。

 コンビニに寄った後、小鮎川ぞいの道を快適に走る。谷太郎林道を通り過ぎ予定通りスイッチバック。やっとのことで不動沢沿いの道を行く。遡行図にはハイキングコースと書いてあるがとてもとてもそんな道ではない。

 不動滝の上で沢支度。しばらくはゴーロの谷を行く。F2を簡単に越え、ヌメヌメのぬりかべみたいなF3に着く。これは登れそうもないので右から高捲くとすぐにF4、10mぐらい。上からザイルを投げて確保。

 小滝をいくつか越えると二俣。遡行図では右に行っているが、左が本流みたいなのでそちらに行く。涸棚をいくつか越えると、流木の架かったチムニー滝。五十肩の彦さん、「痛い」と途中でストップ、オポジションのような体勢になると激痛が走るようだ。

 沢はルンゼ状となり、5mぐらいの少しかぶった滝にあたる。しばしルートを検討。@正面を突破する。A右より落口に向けて泥のついた岩場を登る。B右の急斜面を登り支尾根に上がる。Cあきらめて下降し、厚木の酒場の隅っこで愚痴をいいながら酒を飲む。

 結局、彦さんはBを、後の二人はAを選択、彦さんはルンゼに戻れなくなり、尾根で会うことになる。UとHは沢を行く。すぐにつまりザイルをつけて右のドロ壁を登り沢に戻る。少し行くとまた登れない滝にあたる。またザイルをつけてドロ壁を登る。もう沢に戻る気がしなくなって急な支尾根を登山道まで登る。

 彦さんのコールが時々聞こえる。後で聞いたらこちらのコールは全然とどかなくて心配したようだ。しかし、無風快晴なのに、一方のコールが届かないのはどうしてだろう。きっと彦さんのコールは自然の法則に反して曲がってくるのではないだろうか。

 登山道をしばらく行くと彦さんが待っていた。文頭に戻る。